- プラント配管工の仕事内容について知りたい
- プラント配管工の年収について知りたい
- プラント配管工に必要な資格を知りたい
プラント配管工の仕事は具体的にどんな作業をするのか、将来性があるのか、疑問に思っている方は多いです。
エムケー商事株式会社は10年以上室蘭の製鉄プラントに配管、製作品、架台等を納めてきました。
そんな配管のプロフェッショナルである弊社がプラント配管工について網羅的に解説していきます。
プラント配管工の仕事内容、年収、資格、将来性について理解することができます。
プラント配管工の仕事内容は主に5種類
具体的な配管工の主な作業は、以下の5つが挙げられます。
- 配管製作
- 配管取付け
- 配管架台、サポート製作
- 配管洗浄
- 配管塗装
配管工事の種類については、下記の記事で解説しています。
プラント配管製作
工場や現場などで配管を切断、溶接する作業です。
配管レイアウトやアイソメ図をもとに、配管、継手等をあらかじめ溶接で接合します。
また、現場によっては、搬入できるサイズに制限があるため、そういった搬入を考慮した上で、制作していきます。
プラント配管取付け
あらかじめ配管を製作している場合は、図面と現場に合わせて、切断、取付けていきます。
主な取付け方法は以下の3種類です。
- 溶接接続
- ねじ込み接続
- フランジ接続
溶接の場合は、仮付け溶接(点付け溶接、タック溶接)で位置合わせをした後に、本溶接(全周溶接)をしていきます。
ねじ込みの場合は、パイプマシンで配管のねじ切り加工を行い、油分を充分に取り除いた後に、シール剤、シールテープを取付け、パイプレンチで取付けていきます。
フランジ接続の際は、フランジ・配管の規格に合わせた、ボルト、ナット、ワッシャーを用意し、メガネレンチ、ラチェットレンチ、インパクトレンチなどで取付けます。
プラント配管架台、サポート製作
配管架台とは、配管を支える鉄骨を指します。配管ラックとも言います。
配管架台はチャンネル(C型鋼)、アングル(L型鋼)などを組み合わせて製作することが一般的です。
配管は歩行や車の通行のさまたげにならないよう、高い位置に敷設することがほとんどです。
配管架台製作は、配管を新たに設置する際に、必ずと言っていいほど必要な作業と言えます。
配管サポートは、配管が地面や壁に近い場合に製作します。主にアングル(L型鋼)やUボルト・ナットを使用して、配管を支えます。
柱などの鉄骨に近い場合は、溶接による取付け、コンクリートに近い場合はアンカーによる取付けを行います。
プラント配管洗浄
プラントにおける配管工が行う洗浄種類は主に以下の3つがあります。
- 化学洗浄
- エアブロー
- フラッシング
配管工が行う化学洗浄は、主にステンレス配管の付着物を取り除く「酸洗い」です。
工場でステンレス配管を加工する場合、表面に鉄粉や汚れなどの不純物が付着し、サビが発生する場合があります。
そういった不純物を取り除くために、塩酸、硫酸などの強酸を使用するのです。
エアブローは、空気を使用して配管内の異物を取り除く洗浄方法です。
配管の切断に伴って、切り粉が中に入り込む恐れがあります。
エアホースの先にノズルを取付け、エアコンプレッサーに接続し、空気のシャワーのように配管に吹き付けることで異物を取り除きます。
フラッシングは水配管の場合は水を、油配管の場合は油を流すことで、配管内の異物を取り除く洗浄方法です。
通常はメッシュと呼ばれる網によって、異物の有無を確認します。異物が無くなったことを確認した上で、洗浄を完了します。
ピグ洗浄、ブラスト洗浄などの特殊な洗浄については、配管洗浄専門の会社が実施するのが一般的です。
プラント配管塗装
施工した配管に塗装をするのも、配管工の仕事の一つです。
とくに屋外でSGPの配管を敷設した場合、すぐにサビてしまうことから、サビ止め塗装を行います。
一般的にはサビ止め塗装後、中塗り塗装、上塗り塗装を実施しますが、塗装専門の会社が施工する場合もあります。
プラント配管工の平均年収は311~576万円
配管工の年収について、各求人サイトを調査してまとめました。
年齡 | 平均年収 |
20代 | 311~359 |
30代 | 361~485 |
40代 | 373~525 |
50代 | 441~576 |
60代 | 405~436 |
年収は、会社(元請、一次、二次等)や資格、学歴によって、大きく差が開くということが判明しました。
また、厚生労働省の統計によると、10年前と比較して年収が2割近く増えているという調査結果もあります。
日本の平均年収が徐々に下がっているこの時代に、逆に上がっているというのは、配管工という職業の魅力のひとつなのではないでしょうか。
プラント配管工は求人が多く将来性がある
プラント配管は現在も求人が多く、将来性のある仕事です。
AIやIoTが発達する未来においても、各現場に合わせて溶接することができるのは、熟練の職人さんだけだからです。
たとえば、大変狭いスペースでの溶接作業、0.1ミリ単位の微調整などは、高い技術力を持った配管工の方でなければ施工できません。
プラント配管工はロボットや機械に取って代わられないことから、将来性がある職業であると言えます。
プラント配管工の資格は配管技能士
配管技能士とは、都道府県職業能力開発協会が実施し、厚生労働省が認定する国家資格です。プラント配管(1・2級)、建築配管(1~3級)に分かれています。
試験について下記の通りまとめました。
試験地 |
各都道府県 職業能力開発協会 |
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受験資格 | 1級 |
7年以上の実務経験 |
2級 | 2年以上の実務経験 専門高校・短大・高専・大学卒業は実務経験必要なし |
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3級 | 実務経験必要なし | |
学科試験 | 1級 | ◯✕問題、4択問題50問 試験時間:1時間40分
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2級 | ||
3級 | ◯✕問題30問 試験時間:1時間 |
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実技試験 | 1~3級共通 |
建築配管施工法またはプラント配管施工法を選択
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合格基準 | 実技試験:60点以上※100点満点中 学科試験:65点以上※100点満点中 |
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免除科目 | 実技試験と学科試験のどちらか一方のみ合格した場合、次回は合格した試験は免除 | |
願書受付期間 | 4月上旬~中旬 10月上旬~中旬 |
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試験日程 | 実技試験:6月上旬~9月中旬・12月上旬〜2月中旬 学科試験:7月中旬~9月中旬・1月下旬〜2月上旬 |
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合格発表日 | 10月上旬・3月中旬 | |
受験料 | 標準金額:実技試験17,900円、学科試験3,100円 ※各都道府県ごとで異なる場合がある |
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主催団体 | 都道府県職業能力開発協会 |
まとめ:プラント配管工の仕事内容、年収、必要な資格は?【将来性あります】
以上、プラント配管工について解説しました。
まとめると以下のとおりです。
- プラント配管の仕事内容は配管製作、取付け、架台、サポート製作、洗浄、塗装
- 平均年収は311~576万円で年齡、資格、会社によって大きく変わる
- プラント配管工は求人が多く将来性がある
- プラント配管工の資格は配管技能士
エムケー商事株式会社では、プラント配管、架台製作、製缶加工実績が多数ございます。
ピン1本からでも製作が可能ですので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。
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